須賀神社(衹園社)
高知県四万十市中村大橋通りに鎮座している須賀神社の紹介です。
市のシンボル的存在である四万十川に架かる橋、四万十川橋は通称赤鉄橋と呼ばれ、その橋に程近い県道346号線沿いにある高台に須賀神社は鎮座しています。地元では衹園さんとして親しまれています。
勧請年月日は定かではありませんが、一説には土佐一條氏(房家か)が京都祇園の八坂神社を勧請したものとも伝えられている。家内安全、商売繁盛、五穀豊穣のご利益があるとされています。
須賀神社へのアクセス・基本情報
土佐くろしお鉄道中村駅からは線路伝いに北西方向に進み県道333号線に出たらそのまま西へ1kmほど。徒歩約20分、レンタルサイクルなどを利用すれば7分ほど。
基本情報は以下
通称 | 衹園社 |
住所 | 〒787-0001 高知県四万十市中村大橋通り1 |
電話 | なし |
拝観料 | 無料 |
拝観時間 | 特になし |
祭礼日 | 7月下旬夏祭、10月下旬秋祭 |
祭神 | 須佐之男命 櫛稲田媛命 海津見神社 大海津見命 境内社に恵比寿神社・火産霊神社を合祀 |
須賀神社の由緒
旧中村町で現在の場所から北へ200mほどのところに神仏習合の神で有名な牛頭天皇と八大龍王が祀られていましたが、天保年中(1830~1843年)の間に現在地へ遷座します。
明治元(1868)年に発令された神仏習合の慣習を禁止し、神道と仏教、神と仏、神社と寺院とを区別させる神仏分離令が出されたことで、牛頭天皇は衹園社に八大龍王は海津見神社にそれぞれ改称されます。さらに廃仏毀釈によって衹園社が須賀神社へと改称され現在に至っています。
須賀神社の見どころ
石段を数段上った先にたてられている鳥居は最上部の笠木の両端が反り上がった特徴を持つ明神鳥居となっており、その様相から歴史の厚みを感じることができます。
石の額束は社名が刻まれたシンプルな造り。
鳥居の前の人気者である狛犬ですが、右側は目がまん丸になっていることで、勇ましいというよりかは愛らしい感じがします。
左の狛犬の方が、口を閉じているためか勇ましさを感じます。狛犬は御祭神を守護するという大事な役目を担っています。
拝殿向かって左の摂社は火の神こと火産霊神社。
右にはえびす様で知られる恵美須神社が鎮座しています。
拝殿の中は簡素ですが、随所で見られる彫刻の変色具合が長い歴史の時間を感じさせてくれます。
夏祭りで担ぐ神輿でしょうか。カバーがかけられており、全体をみることはできませんでしたが、一目見てみたいものです。
正面上部に掛けられている扁額には「神素盞嗚大神(すさのおだいじん)」、「大海津見大神」と刻まれています。
陽が傾いた時間帯に見る境内はなんとも趣があり、いつまでもたたずんでいたい気分になります。
以上、今回は四万十市中村大橋通りにある須賀神社をご紹介しました。中村の中心地より少し離れた場所にありますが、最後の清流四万十川を観光した際に合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。
「土佐の小京都」と称される、高知県四万十市(旧中村市)とその周辺を紹介したサイトです